個人事業主・副業の確定申告アプリ比較|タックスナップ・弥生・freee・マネーフォワードの料金と選び方

確定申告・経理の効率化|公開 2026年10月23日

確定申告の時期が近づくと、「今年こそ早めに準備しよう」と思いつつ、気づけば2月。レシートの山とExcelの帳簿を前に、慌てて手を動かす人は少なくありません。

確定申告アプリや会計ソフトを使うと、銀行口座やクレジットカードの明細を取り込んで、仕訳から申告書の作成、e-Taxでの提出までをまとめて進められます。この記事では、個人事業主・副業の人がよく候補に挙げる4つのサービスを、料金と特徴で比べます。

筆者はこの記事で紹介するサービスをまだ使っていません。2026年10月23日に各社の公式サイトで確認した料金・機能の比較です。料金やキャンペーンは変わることがあるので、申し込む前に必ず公式サイトで確認してください。税金の判断に迷う場合は、税務署や税理士に相談してください。

まず確認:あなたは確定申告が必要?

会社員の副業の場合、国税庁は、給与を1か所から受けていて年末調整を受けている人について、給与以外の所得の合計が20万円を超える場合に所得税の確定申告が必要としています(国税庁 タックスアンサー No.1900)。

ここでいう「所得」は、売上から経費を引いた金額です。売上が20万円を超えていても、経費を引いて20万円以下なら、所得税の確定申告は不要になる場合があります。

ただし、20万円以下でも住民税の申告は必要です。また、医療費控除などで確定申告をする場合は、20万円以下の副業所得も含めて申告します。自分がどれに当てはまるかは、お住まいの市区町村や税務署で確認しましょう。

申告の期限は、例年3月15日です(土日の場合は翌平日)。2026年分の申告は、2027年3月15日(月)が期限になる見込みです。正式な日程は国税庁の発表で確認してください。

4つのサービスの料金比較

いずれも年払いの料金で、税抜の表示です(公式サイトの表示に合わせています)。

サービスプラン年額(税抜)無料で試せる期間・特典
タックスナップカンタンプラン11,760円(月980円の年払い)14日間無料
安心プラン29,800円14日間無料
やよいの青色申告 オンラインセルフプラン11,800円初年度無料(キャンペーン)
ベーシックプラン22,800円初年度無料(キャンペーン)
トータルプラン39,600円初年度19,800円(キャンペーン)
freee会計(個人事業主向け)スターター11,760円公式サイトで確認
スタンダード23,760円公式サイトで確認
マネーフォワード クラウド確定申告パーソナルミニ10,800円1か月無料
パーソナル15,360円1か月無料
パーソナルプラス35,760円1か月無料

出典:タックスナップ、やよいの青色申告 オンライン、freee会計 料金プラン、マネーフォワード クラウド確定申告 料金(いずれも2026年10月23日確認)

一番安いプランは、どれも年1万円台前半でほぼ横並びです。違いが出るのは、サポートの手厚さと操作のしかたです。

それぞれの特徴

タックスナップ:スマホで「仕分け」を進めたい人向け

スマホアプリが中心のサービスです。連携した口座やカードの明細を、スワイプで「経費」「プライベート」に仕分けていく操作が特徴で、上位の安心プランでは仕分けをまとめて任せる機能や、税務調査のリスクチェックが付きます。

  • 白色申告・青色申告の両方に対応(農業所得と法人は対象外)
  • マイナンバーカードがあれば、アプリから申告書の提出まで完結
  • 簿記の知識がなく、パソコンを開く時間もあまりない副業の人に向いている

やよいの青色申告 オンライン:初年度の費用を抑えたい、電話で聞きたい人向け

会計ソフトの老舗、弥生のクラウド版です。どのプランでも機能は同じで、違いはサポートの範囲です。ベーシックプラン以上では、電話・メール・チャットで操作の質問ができ、トータルプランでは仕訳や確定申告の相談もできます。

  • セルフプランとベーシックプランは初年度無料のキャンペーン中(初年度の優待には決済方法の登録が必要)
  • 白色申告にも対応
  • 「分からないところは電話で聞きたい」人に向いている

freee会計:質問に答えていく形で進めたい人向け

簿記の用語を知らなくても、質問に答えていく形で入力できる画面が特徴です。スマホアプリもあります。

  • スターターとスタンダードで、使える機能やサポートの範囲が変わる
  • アプリから購入すると、Web版より料金が高くなる場合がある
  • 会計の知識に自信がなく、画面の案内に沿って進めたい人に向いている

マネーフォワード クラウド確定申告:銀行・カードの連携を重視する人向け

銀行口座やクレジットカードなどとの連携に強みがあります。家計簿アプリの「マネーフォワード ME」を使ったことがある人には、なじみのある画面です。

  • パーソナルミニは副業向けの最安プラン(確定申告の仕訳へのファイル添付は月15件まで)
  • 消費税の申告が必要な人はパーソナル以上
  • 1か月の無料期間のあと、自動で有料プランに移らない
  • 口座やカードが多く、明細の取り込みを自動化したい人に向いている

タイプ別のおすすめ

あなたのタイプ候補
会社員の副業で、スマホだけで済ませたいタックスナップ(カンタンプラン)
初めての確定申告で、初年度の費用を抑えたいやよいの青色申告 オンライン(セルフ/ベーシック)
操作で迷ったら電話で質問したいやよいの青色申告 オンライン(ベーシック以上)
簿記が分からず、案内に沿って入力したいfreee会計
口座・カードが多く、連携で手間を減らしたいマネーフォワード クラウド確定申告
経費の判断や税務調査が不安タックスナップ(安心プラン)、弥生(トータルプラン)

迷ったら、無料期間のあるサービスで、実際に自分の口座やカードをつないで1か月分の明細を仕分けてみるのがおすすめです。画面の分かりやすさは、人によって合う・合わないがはっきり分かれます。

アプリを使う前に準備しておくこと

  • 事業用の口座とカードを分ける:プライベートの支出と混ざっていると、仕分けの手間が何倍にもなります。今からでも分けておくと、来年がぐっと楽になります。
  • マイナンバーカードを用意する:スマホでe-Tax提出をするなら、マイナンバーカードと暗証番号が必要です。
  • 青色申告をするなら届出を確認する:青色申告は、事前に「所得税の青色申告承認申請書」を税務署に出しておく必要があります。提出期限があるので、早めに確認しましょう。
  • Excelの帳簿がある人は:多くのサービスはCSVでの取り込みに対応しています。日付・金額・内容の列をそろえておくと、移行がスムーズです。

まとめ

  • 会社員の副業は、給与以外の所得が20万円を超えると所得税の確定申告が必要(住民税の申告は20万円以下でも必要)
  • 4サービスとも最安プランは年1万円台前半。違いはサポートと操作のしかた
  • スマホで完結したいならタックスナップ、電話サポートと初年度の安さなら弥生、案内に沿って入力したいならfreee、連携重視ならマネーフォワード
  • 無料期間のあるうちに、自分の明細で1か月分試してから決める

申告期限の直前は、どのサービスも問い合わせが混み合います。12月〜1月のうちに登録して、1年分の明細の取り込みを始めておくのがおすすめです。