個人事業主・副業の確定申告アプリ比較|タックスナップ・弥生・freee・マネーフォワードの料金と選び方
確定申告の時期が近づくと、「今年こそ早めに準備しよう」と思いつつ、気づけば2月。レシートの山とExcelの帳簿を前に、慌てて手を動かす人は少なくありません。
確定申告アプリや会計ソフトを使うと、銀行口座やクレジットカードの明細を取り込んで、仕訳から申告書の作成、e-Taxでの提出までをまとめて進められます。この記事では、個人事業主・副業の人がよく候補に挙げる4つのサービスを、料金と特徴で比べます。
筆者はこの記事で紹介するサービスをまだ使っていません。2026年10月23日に各社の公式サイトで確認した料金・機能の比較です。料金やキャンペーンは変わることがあるので、申し込む前に必ず公式サイトで確認してください。税金の判断に迷う場合は、税務署や税理士に相談してください。
まず確認:あなたは確定申告が必要?
会社員の副業の場合、国税庁は、給与を1か所から受けていて年末調整を受けている人について、給与以外の所得の合計が20万円を超える場合に所得税の確定申告が必要としています(国税庁 タックスアンサー No.1900)。
ここでいう「所得」は、売上から経費を引いた金額です。売上が20万円を超えていても、経費を引いて20万円以下なら、所得税の確定申告は不要になる場合があります。
ただし、20万円以下でも住民税の申告は必要です。また、医療費控除などで確定申告をする場合は、20万円以下の副業所得も含めて申告します。自分がどれに当てはまるかは、お住まいの市区町村や税務署で確認しましょう。
申告の期限は、例年3月15日です(土日の場合は翌平日)。2026年分の申告は、2027年3月15日(月)が期限になる見込みです。正式な日程は国税庁の発表で確認してください。
4つのサービスの料金比較
いずれも年払いの料金で、税抜の表示です(公式サイトの表示に合わせています)。
| サービス | プラン | 年額(税抜) | 無料で試せる期間・特典 |
|---|---|---|---|
| タックスナップ | カンタンプラン | 11,760円(月980円の年払い) | 14日間無料 |
| 安心プラン | 29,800円 | 14日間無料 | |
| やよいの青色申告 オンライン | セルフプラン | 11,800円 | 初年度無料(キャンペーン) |
| ベーシックプラン | 22,800円 | 初年度無料(キャンペーン) | |
| トータルプラン | 39,600円 | 初年度19,800円(キャンペーン) | |
| freee会計(個人事業主向け) | スターター | 11,760円 | 公式サイトで確認 |
| スタンダード | 23,760円 | 公式サイトで確認 | |
| マネーフォワード クラウド確定申告 | パーソナルミニ | 10,800円 | 1か月無料 |
| パーソナル | 15,360円 | 1か月無料 | |
| パーソナルプラス | 35,760円 | 1か月無料 |
出典:タックスナップ、やよいの青色申告 オンライン、freee会計 料金プラン、マネーフォワード クラウド確定申告 料金(いずれも2026年10月23日確認)
一番安いプランは、どれも年1万円台前半でほぼ横並びです。違いが出るのは、サポートの手厚さと操作のしかたです。
それぞれの特徴
タックスナップ:スマホで「仕分け」を進めたい人向け
スマホアプリが中心のサービスです。連携した口座やカードの明細を、スワイプで「経費」「プライベート」に仕分けていく操作が特徴で、上位の安心プランでは仕分けをまとめて任せる機能や、税務調査のリスクチェックが付きます。
- 白色申告・青色申告の両方に対応(農業所得と法人は対象外)
- マイナンバーカードがあれば、アプリから申告書の提出まで完結
- 簿記の知識がなく、パソコンを開く時間もあまりない副業の人に向いている
やよいの青色申告 オンライン:初年度の費用を抑えたい、電話で聞きたい人向け
会計ソフトの老舗、弥生のクラウド版です。どのプランでも機能は同じで、違いはサポートの範囲です。ベーシックプラン以上では、電話・メール・チャットで操作の質問ができ、トータルプランでは仕訳や確定申告の相談もできます。
- セルフプランとベーシックプランは初年度無料のキャンペーン中(初年度の優待には決済方法の登録が必要)
- 白色申告にも対応
- 「分からないところは電話で聞きたい」人に向いている
freee会計:質問に答えていく形で進めたい人向け
簿記の用語を知らなくても、質問に答えていく形で入力できる画面が特徴です。スマホアプリもあります。
- スターターとスタンダードで、使える機能やサポートの範囲が変わる
- アプリから購入すると、Web版より料金が高くなる場合がある
- 会計の知識に自信がなく、画面の案内に沿って進めたい人に向いている
マネーフォワード クラウド確定申告:銀行・カードの連携を重視する人向け
銀行口座やクレジットカードなどとの連携に強みがあります。家計簿アプリの「マネーフォワード ME」を使ったことがある人には、なじみのある画面です。
- パーソナルミニは副業向けの最安プラン(確定申告の仕訳へのファイル添付は月15件まで)
- 消費税の申告が必要な人はパーソナル以上
- 1か月の無料期間のあと、自動で有料プランに移らない
- 口座やカードが多く、明細の取り込みを自動化したい人に向いている
タイプ別のおすすめ
| あなたのタイプ | 候補 |
|---|---|
| 会社員の副業で、スマホだけで済ませたい | タックスナップ(カンタンプラン) |
| 初めての確定申告で、初年度の費用を抑えたい | やよいの青色申告 オンライン(セルフ/ベーシック) |
| 操作で迷ったら電話で質問したい | やよいの青色申告 オンライン(ベーシック以上) |
| 簿記が分からず、案内に沿って入力したい | freee会計 |
| 口座・カードが多く、連携で手間を減らしたい | マネーフォワード クラウド確定申告 |
| 経費の判断や税務調査が不安 | タックスナップ(安心プラン)、弥生(トータルプラン) |
迷ったら、無料期間のあるサービスで、実際に自分の口座やカードをつないで1か月分の明細を仕分けてみるのがおすすめです。画面の分かりやすさは、人によって合う・合わないがはっきり分かれます。
アプリを使う前に準備しておくこと
- 事業用の口座とカードを分ける:プライベートの支出と混ざっていると、仕分けの手間が何倍にもなります。今からでも分けておくと、来年がぐっと楽になります。
- マイナンバーカードを用意する:スマホでe-Tax提出をするなら、マイナンバーカードと暗証番号が必要です。
- 青色申告をするなら届出を確認する:青色申告は、事前に「所得税の青色申告承認申請書」を税務署に出しておく必要があります。提出期限があるので、早めに確認しましょう。
- Excelの帳簿がある人は:多くのサービスはCSVでの取り込みに対応しています。日付・金額・内容の列をそろえておくと、移行がスムーズです。
まとめ
- 会社員の副業は、給与以外の所得が20万円を超えると所得税の確定申告が必要(住民税の申告は20万円以下でも必要)
- 4サービスとも最安プランは年1万円台前半。違いはサポートと操作のしかた
- スマホで完結したいならタックスナップ、電話サポートと初年度の安さなら弥生、案内に沿って入力したいならfreee、連携重視ならマネーフォワード
- 無料期間のあるうちに、自分の明細で1か月分試してから決める
申告期限の直前は、どのサービスも問い合わせが混み合います。12月〜1月のうちに登録して、1年分の明細の取り込みを始めておくのがおすすめです。